ひとつ屋根の下。愛車を雨風、盗難から守るビルトインガレージ
賃貸住宅やマンション暮らしでは、駐車場は別に借りているケースがよくあります。夫婦で2台の車を所有していたり、車以外にバイクを所有している場合は、毎月の駐車場の賃貸料金もけっこうな負担に。
一戸建てを購入するメリットのひとつとして、多くの方があげるのが「駐車場料金を節約できる!」ということ。もちろん定期的なメンテナンス費用はかかりますが、これは自分には戻ってこない賃貸料金とは異なり、大切な資産を維持するために必要なお金です。
また駐車場付の大きなメリットをもう一つあげるなら、愛車を身近で管理できること!
その中でもひとつ屋根の下で車を管理できるビルトインガレージなら、雨風や、野良猫の足跡、いたずら、盗難などの被害から愛車を守ることができます。
せっかく駐車場付の一戸建てを検討するなら、ビルトインガレージ付の家を考えてみましょう!
まず言葉の意味ですが、「ビルトイン」とは、収納や家具、機器などが建築段階からあらかじめ組み込まれている状態のこと。キッチンではシンク横に埋め込まれたコンロや収納部分に組み込まれた食器洗浄乾燥機などがビルトイン式の設備機器です。ビルトインガレージは、建物に組み込まれた車庫のこと。
広い敷地であれば、住まいの横に並べて配置することもありますし、敷地に限りがある場合では、1階をビルトインガレージに、2階3階を住居とすることもできます。
多くのご家族が車を所有するようになった現代では、ビルトインガレージのスタイルも多彩。
例えば、多くの子育て家族が暮らす福岡の大野城市・春日市のような敷地が50~60坪ほどの住宅地であれば、ビルトインガレージと敷地内駐車場の両方を設けたスタイルもよく見かけます。
福岡ではほとんどの一戸建てが駐車場付なので、「ビルトインガレージ」「カーポート付」など、希望する条件を具体的に出して家探しをしてみましょう。
成功はガレージから始まる!?
住まいの一部ともいえるビルトインガレージですが、車社会になる前の日本では、ほとんど見かけないスタイルでした。車は家の前の道路に停めて・・・という時代も遙か昔にはあったようですが、車の増加とともに法律が整備されました。
1962年6月1日 自動車の保管場所の確保等に関する法律(保管場所法)の制定。
車庫等の保管場所を有しない自動車の増加に伴い、道路使用の適正化及び道路交通の円滑化を図るため、自動車の保有者等に自動車の保管場所を確保し、道路を保管場所として使用しないよう義務付けられました。
これにより、駐車場付の家が主流に。
ところで、話は変わりますが、海外では「成功はガレージから始まる」という話があります。
これは、多くの有名な企業がそのスタートアップが「ガレージ」だったという事実が多いためです。
例えば、エンターテイメント業界における最大手の「ディズニー」は1923年10月にウォルト・ディズニーと叔父のロイ・O・ディズニーがロイの家にある小さなガレージからスタート。現在のディズニーランドがある場所から車でおおよそ10分ほどの場所で下積み時代を過ごしたそうです。
「ガレージから始まった企業」の象徴的な企業として有名なのはHP(ヒューレット・パッカード)。日本ではパソコンで有名なアメリカの企業ですが、1939年にガレージからスタートし大成功を収めたことから「スタートアップ=ガレージからスタート」のイメージが定着しました。
Amazonは1994年にシアトル郊外のベレビュー市にあるジェフ・ベゾスの自宅からスタート。コストを抑え、より安い価格で顧客を満足させることを最大のミッションとしているため、スタッフの机は古いドアの板を再利用しているとか。
カリフォルニア州、ロスアルトスのとあるガレージは、スティーブ・ジョブズとスティーブ・ヴィズニアックが自作パソコンのアイデアについて話し合った場所。ここからAppleの歴史は始まったとされています。この場所はAppleの発祥地として現在でも観光名所として多くの人が訪れているそうです。
また、マイクロソフトの創設者であるビル・ゲイツとポール・アレンは、創業当初はアルバカーキにあるガレージを利用していたそうです。
1990年代の後半にスタンフォード大学の学生であったセルゲイ・ブリンとラリー・ページによってGoogleの歴史は始まりました。その当時の仕事場は一軒家のガレージ。現在ではこの家は創立の場所としてGoogle社によって買い取られています。2018年、20周年を記念してガレージを再現し、ファンがGoogleマップで探索できるようにしています。
サイクロン掃除機の代名詞「ダイソン」が生まれたのも、英国バースにある創業者のジェームズ・ダイソンの自宅ガレージ。
などなど、「ガレージ=成功」のイメージがあるためか、多くの企業がその始まりを「ガレージ」としています。
ちなみに、軽自動車のシェアで国内トップレベルを誇る「スズキ」の成り立ちは「蚕室」。創業者の鈴木道雄が1908年に実家の蚕室を移築して工場に改造、事業をスタートさせました。
蚕室とガレージ。ずいぶん違いますが、1900年頃は日本が世界一の生糸輸出国だった時代。蚕室も多く存在したようです。国の違いとともに、時代の流れも感じさせますね。
遊び場、作業スペース・・・駐車場以外の使い方も!
「ガレージで世界的企業をスタート!」も夢のある話ですが、実際にビルトインガレージは駐車場以外の使い方ができる便利なスペースです。
雨の日の子どもの遊び場、自転車やバイクを整備する場所、DIYの作業場、運動靴や外遊びの用具、キャンプ用品のお手入れなど、家の中ではやりにくい作業も、ビルトインガレージならお天気を気にせず行えます。
また、イスやテーブルをセッティングしておけば、ちょっとした来客にも便利です。家の中は散らかっていて恥ずかしい・・・という場合も、ガレージで優雅におもてなしができます。壁にプロジェクターを投影してシアタールームとして楽しんだり、使い方はさまざま。家族らしいライフスタイルを実現できます。
まとめ
愛車の管理から遊び場、作業スペース、接客スペース、そして起業まで、さまざまな可能性を秘めたビルトインガレージ。是非こだわって探してみましょう。ビルトインガレージをはじめ、さまざまな家探しをサポートするハウスマーケットでは、ご家族専属のエージェントが無料で担当します。家探しから売却、リフォームなど幅広くご相談にお応えしておりますので、お気軽にご連絡ください。