マイホームに長く住むためのコツは?一戸建ての寿命について解説

せっかくマイホームを購入するのであれば、できる限り長く住み続けたいという人は多いでしょう。ですが、一戸建ての寿命はどれくらいあるのでしょうか。 実は一戸建ての寿命は、構造や住み方によって大きく変わってきます。一戸建ての寿命や寿命を延ばすための方法を知り、大切なマイホームに長く住み続けられるようにしましょう。


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一戸建ての寿命はどれくらい?

一戸建てを購入するときに、老後まで住み続けることを想定している人は多いでしょう。できれば子どもや孫の代まで残しておきたいと考えている人もいるかもしれません。

しかし、厚生労働省発表の「令和元年簡易生命表」によると、男性の平均寿命は81.41歳、女性の平均寿命は87.45歳との結果が出ています。

仮に35歳で一戸建てを購入した場合、平均寿命までには40~50年ありますし、子どもや孫に引き継ぐとしたらそれ以上の年数になりますが、それほど長く住み続けられるものなのでしょうか。まずは、一戸建ての寿命について見ていきましょう。

出典:「令和元年簡易生命表」(厚生労働省)

構造ごとによる寿命

一戸建ての寿命は住宅の構造によって異なり、木造の場合は30~80年程度、鉄骨構造の場合は30~60年程度と考えられます。

この数字は、国土交通省発表の「期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について」の住宅新築から解体までの年数の統計を参考にしたものです。

なぜこれほど年数に差があるのかというと、同じ木造や鉄骨構造であっても、スペックが大きく異なるからです。スペックの違いを多めに見ても、一戸建ての寿命は約30~50年となります。

さらに長期優良住宅という、長期間住み続けることを前提に構造や設備にさまざまな措置が講じられた住宅であれば、寿命は100年以上との結果が出ているのです。

老後まで長く安心して住み続けられる住宅にしたい、子どもや孫に引き継いでほしいなどの希望がある場合は、住宅の構造や建材からしっかりと考える必要があります。

出典:「期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について」(国土交通省)

耐用年数との違い

住宅の寿命というと「耐用年数」をイメージする方が多いと思いますが、よく使われる耐用年数とは、あくまで税法上の減価償却期間の法定耐用年数のことであり、建物が使用に耐えられる期間を指すものではありません。

適当に設定された年数ではなく、建物の平均寿命をもとに決められたものなので、ある程度の目安にはなりますが、本当の意味での一戸建て住宅の寿命とはいえないでしょう。

前述の「期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について」においては、建物の寿命について「期待耐用年数」で示すことを提言しています。

期待耐用年数は、建物を普通に手入れしながら使用したとして、その性能を維持できる期間を表しているため、法定耐用年数よりも正確な寿命を知ることができるでしょう。

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日本の一戸建ての寿命は短い?その理由とは

できるだけ長く住み続けたい一戸建てですが、実は日本の一戸建ては、海外の一戸建てよりも寿命が短いといわれています。

「日本は地震や水害などが多いからでは?」と思うかもしれませんが、それだけが理由ではありません。海外では100年を優に超える一戸建ても数多くある中で、なぜ日本の一戸建ての寿命は短いのでしょうか。

質より量を重視してきたため

日本の一戸建ての寿命が短い原因のひとつに、戦後に住宅が不足したことから、とにかく住む場所と質より量を重視して家を建ててきたことが挙げられます。

急いで建てたこと、また数多くの住宅を一気に建築して建材が足りなくなったことから、耐震性や耐久性が低い構造の一戸建て住宅が増えてしまいました。

しかし、最近は大地震が続いたこともあり、より地震に強い住宅を建てるように耐震基準が厳しくなったため、そうした一戸建ては少なくなってきています。

中古の一戸建てをリフォームして住みたいという方もいると思いますが、このような場合は耐震性や耐久性を念入りに調査しておくことが重要です。

ライフスタイルを考慮して建てられていないため

高度成長期に新築された一戸建ては、新築時のライフスタイルだけを見て建てられており、将来起こるライフスタイルの変化を考えていないケースが多かったことも、日本の住宅の寿命を短くする原因になっています。

「ライフスタイルが変わったならリフォームすれば良いのでは?」と思うかもしれませんが、住宅の構造や配管の位置によって、リフォームしにくい住宅があるのです。

家族が増えた、介護状態になったなど、人生ではライフスタイルが大きく変化することがありますが、その変化に応じて間取りを変えたりバリアフリーにしたりすることができないと、非常に住みづらくなってしまいます。

住みづらいのにリフォームできないとなると、一度解体して立て直すことになることが多いため、住宅の寿命が短くなってしまうのです。

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一戸建てで長く住み続けるためのコツ

ここまでに解説したとおり、一戸建てに長く住み続けるには、下記のポイントを押さえておくことが大切です。

・住宅の構造から考えること
・しっかりした建材を使った、耐震性や耐久性が高い住宅を選ぶこと
・ライフスタイルの変化に応じてリフォームできるようにすること

それ以外にも、一戸建て住宅を長持ちさせるために知っておきたいコツがあります。

こまめに掃除をする

一戸建てを長持ちさせるコツのひとつめは、こまめに掃除することです。家の中だけでなく、玄関や窓、ベランダや庭など住宅全体をこまめに掃除していると、家の異常に気づきやすくなります。

外回りを掃除するときは、外壁や雨どいがひび割れたり詰まったりしていないか、部屋を掃除するときには床が軋んだり傷んだりしていないか、水回りで水漏れや異臭がないかなどをチェックしてみましょう。

シロアリやカビなど、住宅の内部で進行していくトラブルには通常の掃除では気づきにくいので、可能であれば定期的に天井裏や床下も確認するのがおすすめです。

定期的にメンテナンスをする

一戸建て住宅を長持ちさせるコツのふたつめは、定期的なメンテナンスです。住宅も人間と同じで、早めに点検・修繕していれば、被害も修繕費も安く抑えられます。

また、どれだけ丁寧に扱っていても住宅の設備は経年劣化するので、いつかは交換しなくてはなりません。

「期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について」では、住宅の台所や浴室、洗面台、給湯設備などの期待耐用年数は15~25年とされています。

屋根材は素材によりますが20~50年、防水下地を含む外壁材は20~40年となっているので、この期間を目安に設備を総点検し、必要であれば交換を検討しましょう。

周期に大きな差があるのは、やはり設備に使用されている素材や塗装剤、防水材などのスペックが違うからです。より長く使い続けるには、メンテナンスだけでなく、良い素材が使用されている設備を導入する必要があります。

大野城市、春日市、筑紫野市、太宰府市で構造や設備がしっかりしていて、長く住める一戸建てをお探しの際には、地域密着型で周辺の住宅事情を熟知したハウスマーケットにご相談ください。

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まとめ

一戸建ての寿命は、木造の場合は30~80年程度、鉄骨構造の場合は30~60年程度が目安です。

しかし、構造や建材が良質で耐震性・耐久性が高い住宅を選び、こまめに掃除やメンテナンスを行えば、目安よりも長く住み続けられるでしょう。

一戸建ての購入を検討しているものの、どんな住宅を選ぶと良いかわからないという場合は、ハウスマーケットにご相談ください。住宅の専門知識を持つプロの目線で、お客様のニーズに合った一戸建てをお探しします。